【イベント種類別 運営ガイド Vol.6】新商品・新サービス発表会の企画・運営ガイド|話題を生み出す成功のポイント
新商品や新サービスの発売に合わせて開催される「発表会」。
メディアや顧客、取引先、インフルエンサーなどを招き、商品の特徴や開発背景を伝えることで、認知拡大や報道掲載、販売促進につなげる重要なイベントです。
しかし、発表内容がどれほど魅力的でも、説明が長すぎたり、写真や映像で魅力が伝わりにくかったりすると、期待した成果を得られないことがあります。発表会を成功させるためには、「何を発表するか」だけでなく、「参加者が誰か」「どのようなニュースとして持ち帰ってもらうか」「どんな写真や映像が拡散されるか」まで設計する必要があります。
今回は、新商品・新サービス発表会の目的、基本プログラム、会場選び、演出、メディア対応、当日運営のポイントを解説します。
新商品・新サービス発表会とは?
新商品・新サービス発表会とは、企業が新たに発売・提供する商品やサービスを、メディアや顧客、取引先などへ紹介するイベントです。
主な形式には、次のようなものがあります。
- 報道関係者向けの記者発表会
- 顧客・取引先向けの新商品説明会
- 販売代理店向けのキックオフイベント
- 一般消費者向けの体験イベント
- インフルエンサー向けの先行体験会
- オンライン配信を併用した発表会
- 展示・商談を組み合わせた発表イベント
商品やサービスについて説明するだけでなく、その背景にある社会課題や開発ストーリー、企業が目指す未来まで伝えることで、参加者の理解と共感を深められます。
発表会を開催する目的
発表会のプログラムを考える前に、今回のイベントで達成したい目的を明確にします。
商品・サービスの認知を広げる
メディア、業界関係者、顧客などへ直接情報を届けることで、発売時の認知拡大を目指します。報道記事やSNS投稿につなげるには、参加者が短時間で商品の特徴を理解できる構成が必要です。
商品の価値を体験してもらう
文章や写真だけでは伝わりにくい商品は、実際に触れる、試す、比較するなどの体験が効果的です。サービスの場合も、デモンストレーションや利用場面の再現によって、導入後のイメージを具体的に伝えられます。
開発背景や企業の想いを伝える
新商品のスペックだけでなく、「なぜこの商品を開発したのか」「どのような課題を解決するのか」を伝えることで、発表内容にストーリーが生まれます。経営者、開発責任者、利用者など、それぞれの立場から語る方法も有効です。
メディア掲載や情報拡散につなげる
報道関係者に取り上げてもらうには、ニュースとしての新規性や社会的な意義が必要です。発表会では、記事に使用しやすい情報、写真、映像、数値、コメントなどを提供することも重要になります。
商談や販売を促進する
法人向け商品やサービスでは、発表会後の商談につなげることも重要な目的です。展示、個別相談、担当者との交流、デモ体験など、参加者が次の行動へ進める導線を用意します。
最初に決めたい「誰に伝えるか」
発表会では、参加者によって求められる情報が異なります。
報道関係者
ニュース性、社会的背景、他社との違い、市場への影響、経営者のコメントなどを重視します。取材や撮影がしやすく、短時間で記事に必要な情報を把握できる環境を整えます。
顧客・見込み顧客
自社の課題をどのように解決できるのか、導入効果、価格、利用方法、サポート体制などに関心があります。具体的な利用シーンや導入事例を紹介すると、価値が伝わりやすくなります。
取引先・販売代理店
販売戦略、販売開始時期、ターゲット、競合優位性、営業支援策など、実際の販売活動に必要な情報を求めます。
インフルエンサー・一般参加者
写真や動画で伝わる体験、分かりやすい特徴、話題性などを重視します。SNS投稿を想定した展示やフォトスポットも効果的です。
複数の対象者を招待する場合は、全員が参加する発表セッションの後に、メディア取材、商品体験、商談などを分けて実施すると運営しやすくなります。
新商品・新サービス発表会の基本プログラム例
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 13:00 | 受付・展示体験 |
| 13:30 | オープニング映像 |
| 13:35 | 司会挨拶・開催趣旨説明 |
| 13:40 | 代表者挨拶 |
| 13:50 | 市場背景・課題説明 |
| 14:00 | 新商品・新サービス発表 |
| 14:15 | デモンストレーション |
| 14:30 | 開発責任者によるトーク |
| 14:45 | ゲスト・利用者によるコメント |
| 15:00 | 質疑応答 |
| 15:20 | フォトセッション |
| 15:35 | 商品体験・個別取材・商談 |
| 16:30 | 終了 |
発表パートを長くしすぎず、体験、取材、交流の時間を十分に確保することがポイントです。
成功する発表会の6つのポイント
1.伝えるメッセージを一つに絞る
発表会では、開発背景、機能、価格、将来構想など、多くの情報を伝えたくなります。しかし、情報量が多すぎると、参加者が「結局、何が新しいのか」を理解できなくなる可能性があります。
まずは、発表会を通じて最も伝えたいメッセージを一文で表現します。
例えば、次のような内容です。
- 従来の作業時間を半分にするサービス
- 誰でも専門的な業務を行える新しい仕組み
- 業界初の技術を搭載した商品
- 環境負荷を大幅に削減する製品
- これまで存在しなかった顧客体験
機能を並べるのではなく、「参加者や社会にどのような変化をもたらすのか」を中心に伝えましょう。
2.商品の発表までに期待感をつくる
冒頭から商品説明を始めるのではなく、まず市場や顧客が抱えている課題を共有します。そのうえで、課題を解決する答えとして新商品を発表すると、商品の必要性が伝わりやすくなります。
基本的なストーリーは次のとおりです。
- 市場や社会で起きている変化
- 顧客が抱えている課題
- 従来の方法では解決できない理由
- 新商品・新サービスの発表
- 商品が実現する新しい体験
- 導入後に生まれる未来
オープニング映像、照明、音楽、カウントダウンなどを組み合わせると、発表の瞬間に注目を集められます。
3.説明よりもデモンストレーションを重視する
商品の魅力は、言葉だけで説明するより、実際に見せた方が伝わります。
- 商品を実際に操作する
- 導入前と導入後を比較する
- 利用場面をステージ上で再現する
- 顧客や利用者に体験してもらう
- 大型スクリーンに操作画面を表示する
- 短い映像で利用シーンを紹介する
デモンストレーションには機材トラブルのリスクもあるため、実演できない場合に備えて、収録済みのバックアップ映像も用意します。
4.写真・映像に残るステージを設計する
発表会の情報は、当日の参加者だけでなく、ニュース記事、SNS、動画などを通じて広がります。
そのため、会場での見え方だけでなく、カメラを通した見え方も重要です。
- 商品名やロゴが明確に見える
- 登壇者と商品が一枚の写真に収まる
- 背景に不要な機材や配線が映らない
- スクリーンが白飛びしない
- 撮影位置から登壇者の顔が見える
- フォトセッション用の立ち位置がある
- 縦型動画でも切れにくい構図を用意する
発表の瞬間、商品デモ、ゲスト登壇、フォトセッションなど、撮影してほしい場面を事前に決めておきましょう。
5.メディアが記事を作りやすい情報を用意する
発表内容が魅力的でも、必要な情報が不足していると報道につながりにくくなります。プレスキットには、次のような内容を用意します。
- プレスリリース
- 商品・サービス概要
- 発売日・提供開始日
- 価格・販売方法
- 開発背景
- 市場データ
- 経営者・開発責任者のコメント
- 商品画像・ロゴデータ
- 当日の登壇資料
- 問い合わせ先
写真や資料は、会場で配布するだけでなく、ダウンロードできる形にしておくと便利です。
6.発表会後の導線まで設計する
発表会は開催して終わりではありません。
参加者が商品を知ったあと、資料請求、問い合わせ、体験、購入、商談などへ進める導線を用意します。
- 商品・サービスの体験ブース
- 営業担当者との個別相談
- 導入事例の展示
- QRコードによる資料ダウンロード
- 無料トライアルへの案内
- アンケート回答後の資料提供
- 後日のフォローメール
- アーカイブ動画の配信
誰がどの展示を見たか、どのような質問をしたかを記録しておくと、その後の営業活動にも活用できます。
発表会の会場選びで確認したいポイント
ステージとスクリーン
商品発表やデモンストレーションを行うため、ステージの広さ、大型スクリーン、照明、音響設備を確認します。
実物の商品を持ち込む場合は、搬入口やエレベーターのサイズも重要です。
撮影スペース
報道関係者のカメラやビデオカメラを設置するスペースを確保します。
撮影エリアからステージが見えにくくならないよう、客席との位置関係やひな壇の設置も検討します。
展示・体験スペース
商品展示やデモ体験を行う場合は、発表会場とは別に十分なスペースを用意します。
参加者が滞留しても混雑しない動線を設計しましょう。
通信環境・電源
アプリ、Webサービス、通信機器などのデモでは、安定したインターネット回線が欠かせません。
会場共有のWi-Fiだけに頼らず、専用回線やバックアップ回線を準備します。
控室・取材室
登壇者、ゲスト、司会者の控室に加えて、個別取材を行う部屋や運営本部も確保します。
アクセス
メディアや招待客が訪れやすい立地を選びます。
駅からのアクセスだけでなく、撮影機材や商品を搬入する車両の動線も確認しましょう。
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発表会開催までの準備スケジュール
開催4~3カ月前
- 開催目的とターゲットの決定
- 開催日・予算・参加人数の設定
- 会場の選定
- プロジェクトチームの編成
- 発表内容と情報解禁日の確認
- 制作・配信会社の選定
- ゲスト・司会者候補の検討
開催2カ月前
- 基本プログラムの作成
- ステージ・展示計画の作成
- 招待者・メディアリストの整理
- 映像・スライド・装飾の制作
- プレスリリースの準備
- デモンストレーションの設計
- 配信方法の決定
開催1カ月前
- 招待状の送付
- 登壇者・ゲストとの内容調整
- 進行台本の作成
- プレスキットの制作
- 会場レイアウトの確定
- 受付・誘導計画の作成
- 撮影・取材ルールの決定
開催1~2週間前
- 参加者・取材メディアの確認
- 想定質問と回答の作成
- デモ機材・商品の動作確認
- 映像・音響・照明の確認
- 運営マニュアルの作成
- スタッフ配置の決定
- 緊急時対応の確認
開催前日・当日
- 商品・機材・配布物の搬入
- 会場設営
- 受付・撮影エリアの確認
- デモンストレーションの動作確認
- 登壇者を含めた通しリハーサル
- プレス資料の最終確認
- バックアップ機材・データの確認
当日起こりやすいトラブルと対策
デモンストレーションが動かない
予備端末、予備データ、バックアップ回線、収録済み映像を用意します。
トラブル発生時に、司会者がどのようにつなぐかも台本へ記載します。
発表前に情報が公開される
情報解禁日時と撮影・投稿ルールを招待状や受付で明確に伝えます。
非公開情報を扱う場合は、必要に応じて参加条件や秘密保持の方法も検討します。
スライドと進行が合わない
登壇者用の台本と映像・音響担当者用の進行台本を分けて作成し、スライド番号や切り替えのきっかけを記載します。
質疑応答で回答できない
想定質問を準備し、質問分野ごとの回答担当者を決めておきます。
その場で正確に回答できない場合の対応方法も統一します。
フォトセッションが混乱する
登壇者の立ち位置、商品の配置、撮影順、目線を向ける方向を事前に決めます。撮影時間も十分に確保しましょう。
受付に時間がかかる
メディア、招待客、関係者で受付を分け、名札やプレスキットを事前に準備します。
イベント担当者チェックリスト
企画・広報
- □ 発表会の目的と対象者を決めた
- □ 中心メッセージを一文で整理した
- □ 発表内容と情報解禁日時を確認した
- □ 招待者・メディアリストを作成した
- □ プレスリリースとプレスキットを準備した
- □ 発表会後の広報・営業導線を設計した
会場・演出
- □ 会場を予約した
- □ ステージとスクリーンを確認した
- □ 商品展示・体験スペースを確保した
- □ 映像・音響・照明を手配した
- □ 撮影エリアとフォトセッションを設計した
- □ 控室・取材室・運営本部を確保した
進行・運営
- □ 登壇者・ゲスト・司会者を確定した
- □ 進行台本と運営マニュアルを作成した
- □ 想定問答を作成した
- □ 受付・誘導スタッフを配置した
- □ デモのバックアップを準備した
- □ 緊急連絡網と判断責任者を決めた
- □ 本番環境で通しリハーサルを行った
MICE Joyで発表会準備を一元管理
新商品・新サービス発表会では、広報、マーケティング、商品開発、営業、経営陣、制作会社、会場、登壇者など、多くの関係者が同時に準備を進めます。
さらに、発表資料、映像、プレスリリース、デモ環境などは直前まで更新されることが多く、古い情報が残っていると当日の進行ミスにつながります。
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担当者、期限、進捗、関連資料を一元管理できるため、情報解禁日から逆算した準備や、複数部署による確認作業の抜け漏れ防止に役立ちます。
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編集部からのひとこと
新商品・新サービス発表会は、商品について説明するだけのイベントではありません。
新しい商品が生まれた背景を伝え、実際の価値を体験してもらい、その情報を社会へ広げてもらうためのコミュニケーションの場です。
成功のポイントは、機能やスペックを多く伝えることではなく、「この商品によって何が変わるのか」を、短く分かりやすいストーリーとして示すことにあります。
発表の瞬間だけでなく、写真や映像での見え方、参加者の体験、発表後の情報発信や商談まで設計することで、発表会の成果を大きく高められるでしょう。







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