【BizMICEアカデミー 第8回】失敗しないイベント会場の選び方〜会場選定で押さえておきたい10のチェックポイント
イベントの企画が決まり、開催に向けて動き始めると、次に大きな課題となるのが「会場選び」です。ホテル、ホール、貸会議室、イベントスペース、ユニークベニューなど、イベントを開催できる会場の選択肢は数多くあります。
「参加予定人数が入るから」
「駅から近いから」
「予算内だったから」
もちろん、これらも大切な条件です。
しかし、イベント会場は単なる「場所」ではありません。会場の立地や設備、レイアウト、雰囲気、スタッフの対応などは、参加者の体験やイベント運営のしやすさを大きく左右します。今回は、企業イベントの会場を選ぶ際に押さえておきたい10のチェックポイントを解説します。
イベント会場は「目的」から選ぶ
会場探しを始める前に、まず確認しておきたいのが、「何のために開催するイベントなのか」という目的です。
例えば、同じ100名規模のイベントでも、
- 新商品の発表会
- 社員総会
- 顧客向けセミナー
- 表彰式
- ネットワーキングイベント
では、適した会場は異なります。
新商品の発表会なら、ブランドの世界観を表現できる空間や映像・照明設備が重要になるでしょう。一方、ネットワーキングが目的なら、参加者同士が移動しやすく、自然に会話が生まれるレイアウトが求められます。
会場のスペックを見る前に、まず「その会場で目的を実現できるか」という視点を持つことが大切です。
会場選定で確認したい10のチェックポイント
① 立地・アクセス
参加者にとって「行きやすい場所か」は非常に重要です。確認したいのは、
- 最寄り駅からの距離
- 複数路線からのアクセス
- 空港や新幹線駅からのアクセス
- 駐車場の有無
- 周辺の宿泊施設
などです。
特に全国や海外から参加者が集まるMICEでは、会場そのものだけでなく、都市へのアクセスまで含めて検討する必要があります。
② 収容人数
「100名収容」と書かれていても、どのレイアウトで100名なのかによって実際の使い勝手は変わります。
例えば、
- スクール形式
- シアター形式
- 島型
- ロの字型
- 立食形式
では収容人数が異なります。参加人数だけではなく、実際に使用するレイアウトで何名入れるのかを確認しましょう。
また、満席に近すぎる会場は圧迫感が生まれ、受付や移動にも支障が出る場合があります。ある程度の余裕を持った広さを検討することも重要です。
③ 会場レイアウトと導線
参加者がどのように会場内を移動するのかも重要なポイントです。
例えば、
入口 → 受付 → クローク → メイン会場 → 展示 → 懇親会
という参加者の動きをイメージしてみましょう。
受付付近に人が集中しないか、休憩時間に通路が混雑しないか、展示スペースへ自然に誘導できるかなど、実際の参加者目線で確認します。
登壇者やスタッフ、搬入業者など、参加者とは別の動線についても確認しておくと、当日の運営がスムーズになります。
④ 音響・映像・照明設備
企業イベントでは、AV設備の重要性が高まっています。
確認したいのは、
- プロジェクター
- LEDディスプレイ
- スクリーン
- マイク
- スピーカー
- 照明設備
- 配信設備
などです。設備が会場費に含まれているのか、別途レンタルが必要なのかも確認しましょう。外部機材を持ち込む場合は、持込料が発生するケースもあります。
⑤ インターネット環境
イベントのデジタル化に伴い、Wi-Fi環境も重要なチェックポイントになっています。
特に、
- ライブ配信
- オンライン登壇
- イベントアプリ
- QRコード受付
- オンラインアンケート
などを利用する場合、安定したインターネット環境は欠かせません。
「Wi-Fiあり」という情報だけではなく、参加人数を想定した通信容量や、有線LANの利用可否なども確認しておきましょう。
⑥ 控室・バックヤード
意外と見落としやすいのが、参加者から見えないスペースです。
例えば、
- 登壇者控室
- スタッフ控室
- 荷物置き場
- 運営本部
- クローク
などです。イベント当日は多くの機材や荷物が発生します。メイン会場だけでなく、運営側が使用するスペースまで含めて確認することが重要です。
⑦ 搬入・搬出
ステージや装飾、大型モニターなどを設置する場合、搬入条件も確認しておきましょう。
- 搬入口の場所
- エレベーターのサイズ
- 搬入可能時間
- 車両制限
- 台車の使用可否
など、会場によってルールは異なります。
イベント当日になって「機材がエレベーターに入らない」といったトラブルが起きないよう、事前確認が必要です。
⑧ 飲食・ケータリング
懇親会や交流会を実施する場合は、
- ケータリングの持ち込み可否
- 指定業者の有無
- 飲食可能エリア
- アルコール提供の条件
- ゴミ処理
などを確認します。
ホテルや宴会場では飲食サービスがセットになっているケースもあるため、会場費だけではなくイベント全体の費用で比較するとよいでしょう。
⑨ 会場費以外の追加料金
会場選びでは「基本料金」だけで判断しないことが大切です。
例えば、
- 設営・撤去時間
- 時間延長
- 音響・映像機材
- 電源
- Wi-Fi
- 清掃
- 警備
- 備品
- 外部業者の持込料
などが別途発生する場合があります。見積書を確認するときは、イベント終了までに必要となる総額で比較しましょう。
⑩ 会場スタッフのサポート体制
最後に確認したいのが「人」です。イベントでは予定外のことが起こります。
そんなとき、会場担当者が迅速に対応してくれるかどうかは、イベント担当者にとって非常に重要です。問い合わせへのレスポンスや提案力、イベント開催実績なども会場選定の判断材料になります。
会場見学では「参加者になったつもり」で歩いてみる
候補会場が決まったら、可能な限り現地を見学しましょう。Webサイトの写真や図面だけでは分からないことが数多くあります。
最寄り駅から実際に歩き、
入口から受付へ進み、
メイン会場に入り、
休憩スペースやトイレまで移動してみる。つまり、参加者と同じ動きを自分で体験することがポイントです。
「案内サインが必要になりそう」
「ここは受付が混雑しそう」
「懇親会会場への移動が分かりにくい」
など、図面だけでは気づかなかった課題が見えてきます。
候補会場は同じ条件で比較する
複数の会場を比較する場合は、担当者の感覚だけで決めるのではなく、評価項目を統一して比較するのがおすすめです。
例えば、
- アクセス
- キャパシティ
- 会場費
- 設備
- ネット環境
- 導線
- 控室
- 搬入条件
- 飲食対応
- サポート体制
などを一覧にして評価します。
さらに、イベントの目的に応じて優先順位を付けることも重要です。
すべての条件が完璧な会場を探すのではなく、**「今回のイベントでは何を優先するのか」**を明確にすると、判断しやすくなります。
会場が決まったら、プロジェクト全体を更新する
会場決定はゴールではありません。
会場が決まることで、
- 搬入スケジュール
- 会場レイアウト
- スタッフ配置
- 必要機材
- 制作物
- ケータリング
- リハーサル時間
など、さまざまなタスクが具体化します。
つまり、会場選定はイベントプロジェクト全体に影響する重要なマイルストーンです。
会場決定後は、関係者への共有とともにスケジュールやタスクを速やかに更新しましょう。
編集部より
イベント会場選びで大切なのは、「有名な会場」や「安い会場」を探すことではありません。
イベントの目的を実現するために、最も適した環境を選ぶことです。
アクセス、設備、導線、費用などを総合的に比較し、参加者と運営側、双方の視点から検討することで、イベント当日のトラブルを大きく減らすことができます。https://www.mice-platform.com/corporate/mice_joy/
そして、会場が決定するとイベント準備は一気に具体化します。
イベントプロジェクト管理ツール「MICE Joy」では、イベント情報をもとにAIがワンクリックでスケジュール(WBS)を生成。会場決定後に発生するさまざまなタスクもチームで共有し、担当者や進捗を確認しながらプロジェクトを進めることができます。
メール、Excel、チャットなどに情報が分散しがちなイベント準備を一元化し、関係者全員が同じ情報を見ながら進められる環境を整えることも、イベント成功への重要なポイントです。
BizMICEでは今後も、イベント担当者の皆さまが現場で活用できる知識やノウハウを、BizMICEアカデミーを通じてお届けしてまいります。







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