【This Week in MICE】DX・危機管理・食・素材が集結。「専門特化」が展示会を強くする
9月から10月へ。
今週(9月28日〜10月4日)は、秋の展示会シーズンらしい大型イベントが東京ビッグサイトと幕張メッセで相次ぎます。東京ビッグサイトでは9月30日〜10月2日に「産業DX総合展」「危機管理産業展(RISCON TOKYO)2026」「FOOD STYLE JAPAN 2026<東京>」「BEYOND BEAUTY TOKYO 2026」などが開催。幕張メッセでは同期間、「高機能素材Week」を中心に、フィルム、プラスチック、金属、セラミックス、接着・接合、光・レーザーなど、非常に専門性の高い展示会が集結します。
一見するとバラバラなテーマですが、今週のラインアップには共通点があります。それは、**「誰にでも広く届ける」のではなく、「明確な課題を持った人を集める」**ということ。今週の「This Week in MICE」では、展示会の「専門特化」に注目します。
① 産業DX総合展 2026 夏 東京
DXは「知る」から「自社の課題を解決する」フェーズへ
9月30日〜10月2日、東京ビッグサイト東7・8ホールで**「産業DX総合展 2026 夏 東京」**が開催されます。
東京ビッグサイトは同展を「DXで経営と現場の課題を解決するための展示会」と位置付けています。商談を目的とした展示会で、事前登録により無料で入場できます。
BizMICE編集部の注目ポイント
DXという言葉そのものは、すでに珍しいものではありません。
重要なのは、
「AIを知る」
「DXについて学ぶ」
という段階から、
「自社のこの業務をどう変えるのか」
という具体的な課題解決へ移っていることです。これはイベントDXにも当てはまります。
イベント業務には、スケジュール作成、タスク管理、会場・スタッフ・機材等の手配、資料共有、運営マニュアル作成など、多くの作業があります。「イベントにAIを使う」という抽象的な話ではなく、どの業務を、AIによってどう変えるのか。
これからは、そこまで具体化することが求められそうです。
② 危機管理産業展(RISCON TOKYO)2026
防災・BCPからセキュリティまで「危機」に特化
同じく9月30日〜10月2日、東京ビッグサイト南1〜4ホールでは**「危機管理産業展(RISCON TOKYO)2026」**が開催されます。
企業や国・自治体が直面する危機管理をテーマに、新しい技術・サービスの情報収集やビジネス交流を目的とする国内最大級の総合トレードショーです。「テロ対策特殊装備展(SEECAT)’26」も併催されます。
BizMICE編集部の注目ポイント
危機管理はイベント運営でも重要です。
地震、台風、猛暑、急病、停電、通信障害、事故。
イベントでは、予定通り進行することだけを考えるのではなく、**「予定通り進まなかったときにどうするか」**まで設計する必要があります。
特に数千人、数万人規模のイベントでは、
「誰が判断するのか」
「参加者へどう伝えるのか」
「どこへ避難するのか」
「イベントを中止する基準は何か」
といったルールを事前に決めておくことが重要です。イベント運営におけるリスクマネジメントを考えるうえでも、注目したい展示会です。
③ FOOD STYLE JAPAN 2026<東京>
「食」はイベント体験を左右する重要なコンテンツ
東京ビッグサイトでは9月30日〜10月2日、**「FOOD STYLE JAPAN 2026<東京>」**も開催されます。
さらに同じ東1〜3ホールでは「食品物流&3PL総合展」も開催。食品物流の課題解決をテーマに、3PLや物流ソリューションが集まります。
BizMICE編集部の注目ポイント
MICEの視点で「食」を考えると、単なる飲食ではありません。国際会議のレセプション。企業の周年イベント。表彰式後の懇親会。インセンティブ旅行。地域食材を使ったケータリング。食そのものが、参加者体験をつくるコンテンツになります。
特に企業イベントでは、講演終了後の懇親会が参加者同士のネットワーキングを生み出す重要な時間になります。「何を食べてもらうか」だけでなく、食を使ってどんなコミュニケーションを生み出すか。そんな視点もイベント設計には必要です。
④ 高機能素材Week
「素材」という専門領域を、さらに細分化
今週、幕張メッセも興味深い構成です。
9月30日〜10月2日に**「第17回 高機能素材Week」**が開催されます。
その中には、
高機能フィルム展、
高機能プラスチック展、
高機能 金属展、
高機能セラミックス展、
接着・接合 EXPO、
塗料・塗装設備展、
サステナブル マテリアル展
など、多数の専門展示会があります。さらに2026年は「第1回 高機能マテリアル展」「第1回 マテリアルDX展」なども開催されます。
BizMICE編集部の注目ポイント
ここに、今週のテーマを象徴するポイントがあります。「素材展」という大きな括りだけではなく、フィルム、プラスチック、金属、セラミックス、接着、塗装……と細かく専門分野を分けています。
対象を狭くすると、集客できる人数は減るように思えます。しかし逆に、来場者にとっては、「自分が探しているものがここにある」という参加理由が明確になります。
⑤ Photonix
「見る」だけではなく大型実機を体験
同じ幕張メッセでは、9月30日〜10月2日に**「第26回 Photonix-光・レーザー技術展-」**も開催されます。
レーザー加工、光学部品・材料、光計測・分析機器などが出展し、大型実機による加工機のデモも行われる専門展示会です。幕張メッセ
BizMICE編集部の注目ポイント
実機デモは、リアル展示会の強みを非常に分かりやすく表しています。Webサイトでスペックを見る。動画を見る。AIに製品比較をしてもらう。ここまではオンラインでもできます。
しかし、
実際に動いているところを見る。
音を聞く。
スピードを確認する。
その場で担当者に質問する。
これはリアルな場だからこそ可能です。イベントを企画するときも、「Webではなく、わざわざ会場へ来る理由は何か?」を考えることが、ますます重要になります。
今週のMICEトレンド
「大きな展示会」より「自分のための展示会」
今週の幕張メッセには、展示会の進化を感じさせる面白い例があります。
「高機能素材」というカテゴリーから、
「フィルム」
「プラスチック」
「金属」
「セラミックス」
「接着・接合」
へと細分化。
さらに「素材工場の脱炭素化」「マテリアルDX」といった、技術ではなく課題をテーマにした展示会まで展開されています。
つまり、総合展 → 専門展 → 課題特化型展示会という流れです。これは企業イベントにも応用できます。例えば「イベント運営セミナー」という大きなテーマより、
「初めて100名以上の社内イベントを担当する人向け」
「イベントの会場選びに困っている人向け」
「イベント業務をAIで効率化したい人向け」
と対象者や課題を明確にした方が、
「これは自分のためのイベントだ」
と感じてもらいやすくなります。
週末にはBtoCイベントへ
同じ展示場が「商談の場」から「ファンの場」へ
そして10月2〜4日、東京ビッグサイト西3・4ホールでは**「第64回全日本模型ホビーショー」**が開催されます。10月2日は商談日、3・4日は一般向けという構成です。
平日は企業同士が商談する専門展示会。週末にはファンが趣味を楽しむイベント。同じ東京ビッグサイトでも、わずか数日の間に参加者も目的もまったく異なるイベントへ切り替わります。この振れ幅も、大型MICE施設の面白さです。
編集部より
今週の東京ビッグサイトと幕張メッセを眺めていると、これからのイベント企画に重要なヒントが見えてきます。それは、「たくさんの人を集めること」と「正しい人を集めること」は違うということです。
1万人が何となく来場するイベントよりも、明確な課題を持った1,000人が集まるイベントの方が、出展企業にとって価値が高いケースもあります。
参加者側も同じです。自分に関係のない100社を見るより、今抱えている課題を解決してくれる10社と出会える方が価値は高い。
イベントの成功を「来場者数」だけで評価するのではなく、
誰が来たのか。
どんな出会いが生まれたのか。
どんな課題が解決されたのか。
まで見る。展示会が専門化・細分化していく背景には、そんなイベント価値の変化があるのかもしれません。







🤔 この記事だけでは解決しませんでしたか?
同記事やイベント運営に関するご質問・ご相談をお願いします。 BizMICE編集部・弊社イベントサポートチームが確認し、承認後に回答いたします。
- 入社式
- 株主総会
- 展示会
- セミナー
- 周年イベント
- 他、企業内イベント、企業外向けイベント
BizMICE編集部/MICE社イベプロチームに質問する