【This Week in MICE】2026年9月7日週|大型展示会が一斉開催。「同時開催」が生み出すMICEの集客力
9月に入り、秋の展示会シーズンがいよいよ本格化します。
今週(9月7日〜13日)は、東京ビッグサイトで「国際物流総合展2026」、幕張メッセでは「ファクトリーイノベーション Week」「オートモーティブ ワールド」「SMART ENERGY WEEK」などが開催。物流、製造、AI・IoT、ロボット、自動車、エネルギーと、日本の産業を支えるテーマが大型コンベンション施設に集結します。
今週の「This Week in MICE」では、注目イベントとともに、複数の展示会を同じ場所・同じ期間に開催する「同時開催」の価値を考えます。
① 国際物流総合展2026
物流の最新技術が東京ビッグサイトに集結
9月8〜11日、東京ビッグサイトで**「国際物流総合展2026」**が開催されます。会場は東1〜3・7・8ホール、西1〜4ホール。物流機器、システム、情報などが一堂に集まる大規模なBtoB展示会です。入場料は3,000円ですが、事前登録者は無料となっています。
BizMICE編集部の注目ポイント
物流業界は、人手不足やEC市場の拡大などを背景に、自動化・省人化へのニーズが高まっている分野です。展示会との相性がいいのは、「実物を見る価値」が大きいこと。
Webサイトや動画だけでは分かりにくい設備でも、リアル展示会なら実機を確認し、担当者に質問し、複数のソリューションをその場で比較できます。情報収集の効率化が進むほど、リアル展示会には**「実物を体験して意思決定できる場」**としての役割がより求められそうです。
② ファクトリーイノベーション Week[秋]2026
AI・IoT・ロボットが「工場」を変える
9月9〜11日、幕張メッセでは**「ファクトリーイノベーション Week[秋]2026」**が開催されます。「スマート工場 EXPO」「ロボデックス」「製造業カーボンニュートラル展」「製造業 人手不足対策EXPO」「工場 安全・環境改善 EXPO」など、製造業が抱える課題をテーマ別に細分化した展示会が展開されます。
BizMICE編集部の注目ポイント
ここで面白いのが、「業界」ではなく「課題」で展示会をつくっていることです。例えば「人手不足」。これは製造業だけの問題ではありません。イベント業界でも、受付、誘導、進行、設営、音響・映像など、さまざまな現場で人材確保が課題になります。
参加者が「自分の課題」を起点に会場を回れるようにする。この考え方は、企業カンファレンスのセッション設計にも応用できそうです。
③ オートモーティブ ワールド[秋]
SDVからEV、設計・開発DXまで「クルマの未来」が集結
同じ9月9〜11日、幕張メッセでは**「オートモーティブ ワールド[秋]」**関連展示会も開催されます。EV・HV・FCV技術展、SDV EXPOに加え、今年は「クルマの設計・開発DX展[秋]」も開催予定です。
BizMICE編集部の注目ポイント
自動車のように巨大な産業では、一つの製品が完成するまでに非常に多くの企業が関わります。だからこそ展示会には、「産業のエコシステムを一か所に集める」という価値があります。
完成車メーカー、部品メーカー、ソフトウェア企業、設備メーカーなどが同じ場所に集まることで、通常なら出会わない企業同士の商談や協業が生まれる。
MICEが「新しい産業を生み出す場」になり得る理由の一つです。
④ SMART ENERGY WEEK[秋]2026
脱炭素社会を支える技術が集まる
さらに幕張メッセでは9月9〜11日、**「SMART ENERGY WEEK[秋]2026」**も開催されます。水素・燃料電池、太陽光発電、二次電池、スマートグリッド、風力発電、熱エネルギーなど、エネルギー関連の複数展示会が同時展開されます。
ここでも重要なのは、個別テーマだけを見るのではなく、複数の関連産業が一つの会場に集まることです。エネルギー、モビリティ、製造業はそれぞれ独立した産業ではありません。
EVにはバッテリーが必要で、工場にはエネルギーが必要で、その工場ではロボットやAIが活用される。複数展示会を同時開催することで、産業同士の境界を越えた出会いが生まれます。
⑤ 自動認識総合展&サーモテック2026
専門性の高い展示会にも注目
東京ビッグサイトでは9月9〜11日、**「第28回自動認識総合展」と「サーモテック2026」**も開催されます。自動認識総合展は、バーコード、RFID、画像認識などの製品・技術を扱う専門展示会。
一方、4年に一度開催されるサーモテックは、工業炉・熱技術や関連機器を扱う国際展示会です。大規模な総合展だけでなく、こうした専門性の高いテーマに特化したイベントが成立することも、BtoB展示会の面白さです。
今週のMICEトレンド
なぜ大型展示会は「同時開催」するのか?
今週の幕張メッセを見ると、非常に興味深い構造になっています。
製造業DX、ロボット、電子部品、自動車、EV、SDV、太陽光、水素、二次電池、スマートグリッド――。9月9〜11日の3日間に、非常に多くの専門展示会が集中しています。
なぜ、一つずつ開催しないのでしょうか。理由の一つは、来場者の目的が一つではないからです。例えば自動車メーカーの担当者がEV関連技術を見に来たとしても、その隣にはバッテリー、ロボット、AI、製造設備、再生可能エネルギーなど、自社の課題につながる展示があります。
つまり同時開催によって、「目的来場」+「偶然の発見」を一つの会場で生み出せるわけです。
これは先週の「This Week in MICE」で取り上げた、AI時代だからこそリアルイベントには偶然の出会いが重要になるというテーマにもつながります。
企業イベントにも使える「同時開催」の考え方
この考え方は、巨大展示会だけのものではありません。例えば社内イベントなら、
社員総会 × 表彰式 × 懇親会
顧客向けイベントなら、
新商品発表 × ユーザー事例 × 展示・体験 × ネットワーキング
採用イベントなら、
会社説明 × 社員交流 × オフィス体験 × キャリア相談
といった組み合わせが考えられます。参加者を一つのコンテンツだけで呼ぶのではなく、複数の「参加する理由」を一つのイベントに設計する。結果として参加率だけでなく、滞在時間や参加者満足度を高めることにもつながります。
編集部より
今週の東京ビッグサイトと幕張メッセは、まさに秋の展示会シーズン到来を感じさせるラインアップです。特に幕張メッセでは9月9〜11日に、製造、自動車、エネルギーなど多数の展示会が同時開催されます。幕張メッセは、この期間に合わせて臨時高速バスの運行も案内しています。
展示されている製品を見るだけでなく、「なぜこの展示会とこの展示会を同時開催しているのか?」という視点で会場を歩いてみると、イベント企画の新しいヒントが見えてくるかもしれません。
イベントの価値は、人を集めることだけではありません。本来なら出会わなかった「人・企業・技術」を出会わせる。それこそが、リアルなMICEが持つ大きな価値の一つではないでしょうか。







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