【BizMICEアカデミー 第9回】イベント集客の基本〜参加者を集めるための7つの方法と告知スケジュールを解説
イベントの企画が決まり、会場も確保した。次にイベント担当者を待っている大きな課題が「集客」です。
どれほど魅力的な企画や素晴らしい会場を用意しても、参加してほしい人にイベントの存在や魅力が伝わらなければ、成果にはつながりません。
一方で、「告知を始めたのに申し込みが増えない」「メールやSNSで何度も発信しているのに反応がない」「開催直前になって慌てて集客している」といった悩みを抱えるイベント担当者も少なくありません。
イベント集客で重要なのは、単純に多くの人を集めることではありません。イベントの目的に合った参加者に、適切なタイミングと方法で情報を届けることです。今回は、企業イベントの集客で押さえておきたい基本的な考え方と、7つの集客方法、告知スケジュールについて解説します。
イベント集客は「誰を集めるか」から始める
集客というと、最初に「何人集めるか」を考えがちです。しかし、その前に決めておきたいのが、「誰に参加してほしいのか」というターゲットです。
例えば、100名を集めるイベントでも、
- 新規顧客候補100名
- 既存顧客100名
- 経営者100名
- 人事担当者100名
では、集客方法も伝えるべきメッセージも大きく異なります。第6回の「イベント企画」でも紹介したように、まず開催目的とターゲットを明確にすることが重要です。
「誰でもいいから100名」ではなく、「イベントの目的達成につながる100名」を集めるという考え方を持ちましょう。
参加したくなる「理由」をつくる
ターゲットが決まったら、次に考えるのは、「なぜ、このイベントに参加する必要があるのか」です。
イベント担当者から見ると魅力的な内容でも、参加者にはその価値が十分に伝わっていないことがあります。例えば、「○○業界セミナー開催」だけではなく、「2027年に向けて○○業界はどう変わる?第一線の専門家3名が最新動向を解説」とした方が、参加するメリットをイメージしやすくなります。
告知では、
- 何を学べるのか
- 誰の話を聞けるのか
- どんな課題を解決できるのか
- 誰と出会えるのか
- 参加後に何が得られるのか
を具体的に伝えることがポイントです。
イベント集客で活用したい7つの方法
① メール・メールマガジン
企業イベントで基本となる集客チャネルの一つがメールです。既存顧客や過去のイベント参加者など、すでに接点のある人へ直接情報を届けられることがメリットです。
ただし、一度案内を送って終わりではありません。
例えば、
第1弾:イベント開催決定
第2弾:登壇者・プログラム発表
第3弾:開催間近のお知らせ
のように、情報を更新しながら複数回コミュニケーションを取る方法があります。毎回同じ内容を送るのではなく、「新しい情報を届ける」という意識を持ちましょう。
② 自社Webサイト・イベントLP
イベントの情報を集約する場所が、イベントページやLP(ランディングページ)です。
最低限、
- イベント概要
- 開催日時
- 開催場所
- 登壇者
- プログラム
- 参加対象者
- 参加メリット
- 申込方法
などを掲載します。特に重要なのが、「誰におすすめのイベントなのか」を明確にすることです。参加者がページを開いた瞬間に「これは自分のためのイベントだ」と感じられる設計を意識しましょう。
③ SNS
X、Facebook、Instagram、LinkedInなどのSNSも、イベント情報を広げる有効な手段です。
SNSでは単純な開催告知だけではなく、
- 登壇者紹介
- セッション紹介
- 会場紹介
- 開催準備の様子
- 過去イベントの写真や動画
など、複数の切り口から情報を発信できます。
登壇者や協賛企業にも投稿をシェアしてもらうことで、自社だけでは届かなかった層へ情報が広がる可能性もあります。
④ Web広告・SNS広告
これまで接点のない新しいターゲットへイベントを告知したい場合は、広告も選択肢になります。検索広告やSNS広告などを活用することで、業界や職種、興味関心などに合わせて情報を届けられます。
ただし、広告は単にアクセスを増やすことが目的ではありません。重要なのは、「申込につながるターゲットへ届けられているか」です。
広告費だけではなく、申込1件あたりの獲得コストなども確認しましょう。
⑤ 登壇者・パートナー企業からの集客
意外と大きな効果を発揮するのが、登壇者や協賛企業、パートナー企業からの告知です。イベントの登壇者には、それぞれ独自の顧客やフォロワー、コミュニティがあります。
そのため、
- SNS投稿
- メールマガジン
- 自社サイト
- コミュニティ
などでイベントを紹介してもらうことで、新しい参加者との接点をつくることができます。告知用の画像や紹介文を主催者側で用意しておくと、協力してもらいやすくなります。
⑥ 過去参加者への案内
定期開催イベントであれば、過去参加者は非常に重要なターゲットです。
過去の参加者はすでにイベントや主催企業を知っているため、新規ユーザーと比較して参加への心理的ハードルが低い傾向があります。ただし、単純に「今年も開催します」ではなく、「前回から何が変わったのか」を伝えることが重要です。
新しい登壇者やテーマ、コンテンツなど、今回参加する理由を明確にしましょう。
⑦ 社員・営業担当者からの個別案内
BtoBイベントでは、営業担当者から顧客へ直接案内する方法も有効です。一斉メールとは違い、「○○様の課題に合いそうなセッションがあります」といった個別のコミュニケーションができます。
特に、
- VIP顧客
- 重要商談先
- 休眠顧客
- 見込み顧客
などには効果的です。
マーケティング部門だけに集客を任せるのではなく、営業部門など社内の関係者を巻き込むことも検討しましょう。
集客はいつから始める?告知スケジュールを考える
イベント集客でありがちな失敗が、「告知開始が遅い」ことです。企業の担当者は、イベントへ参加するために社内スケジュールを調整する必要があります。
そのため、開催直前に初めて情報を届けても予定が合わない可能性があります。イベントの規模や対象によって異なりますが、一例として次のようなスケジュールが考えられます。
開催2〜3カ月前
- イベントページ公開
- 開催告知
- 申込受付開始
- 登壇者情報公開
開催1〜2カ月前
- メール配信
- SNS投稿
- 広告開始
- パートナー企業への告知協力依頼
開催3〜4週間前
- セッション詳細紹介
- 登壇者インタビュー
- 過去イベントの様子を紹介
- 営業担当者からの個別案内
開催1〜2週間前
- 「開催間近」の告知
- 注目セッション紹介
- SNSでの発信強化
開催直前
- 申込締切の案内
- 申込者へのリマインド
- 当日のアクセス・参加方法の案内
大切なのは、開催直前だけに集客を集中させないことです。
「申込者数」だけではなく「参加率」も見る
集客が順調に進み、目標の申込者数を達成した。それだけで安心してはいけません。特に無料イベントでは、申し込んでも当日参加しない「ノーショー」が発生することがあります。
そのため、申込者数 → 実際の参加者数まで確認することが重要です。
参加率を高めるためには、
- 開催前のリマインドメール
- プログラムの再案内
- 登壇者情報の発信
- カレンダー登録
- アクセス案内
などを活用します。「申し込みを取るまで」ではなく、「実際に参加してもらうまで」が集客と考えましょう。
集客チャネルごとの成果を振り返る
イベント終了後は、「どのチャネルから何人申し込んだのか」を振り返りましょう。
例えば、
- メール:120名
- SNS:40名
- 広告:30名
- 営業紹介:60名
- パートナー企業:50名
といった形で把握します。さらに、申込数だけではなく、その後の成果まで見ることがポイントです。
例えば、営業紹介経由の参加者は人数こそ少なくても商談化率が高いかもしれません。こうしたデータを蓄積すると、「次回はどこに集客予算を使うべきか」という判断がしやすくなります。
集客もイベントプロジェクトの一部
イベント集客では、
- LP制作
- メール作成
- SNS投稿
- 広告運用
- 登壇者への告知依頼
- 営業部門との連携
- 申込状況の確認
- リマインド配信
など、多くのタスクが同時並行で進みます。さらに、それぞれに担当者と締切があります。
集客施策を成功させるには、施策そのものだけでなく、「誰が・何を・いつまでに行うか」を管理することも重要です。
編集部より
イベント集客で大切なのは、単純に参加人数を増やすことではありません。イベントの目的に合った人に参加してもらい、その後の成果につなげることです。
そのためには、「誰に来てほしいのか」「その人にとって参加する価値は何か」「どのチャネルで、いつ伝えるのか」を整理してから集客を始める必要があります。
そして、集客はイベント準備全体の中でも、多くの関係者とタスクが発生する工程です。
**イベントプロジェクト管理ツール「MICE Joy」**では、イベントの種類や開催日などを設定すると、AIがワンクリックでイベントスケジュール(WBS)を生成。集客開始、LP制作、メール配信、登壇者への告知依頼などのタスクもチームで共有し、担当者や進捗を確認しながらプロジェクトを進めることができます。
Excel、メール、チャットなどに情報が分散するのを防ぎ、チーム全員が同じスケジュールと情報を見ながらイベントを推進する。
こうしたプロジェクト管理の仕組みづくりも、イベント集客を成功させるための土台になります。
BizMICEでは今後も、イベント担当者の皆さまが現場で活用できる知識やノウハウを、BizMICEアカデミーを通じてお届けしてまいります。







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