ソウルは、人口約950万人を擁する韓国最大の都市であり、アジアを代表するMICE都市の一つです。仁川国際空港を玄関口に、充実した地下鉄網、ホテル、商業施設を備え、国際会議や展示会の開催地として高い評価を受けています。

さらに、K-POPやドラマ、ゲーム、eスポーツなどのコンテンツ産業が世界的な影響力を持ち、MICEとエンターテインメントを組み合わせた都市ブランドを形成しています。

MICE戦略「K-コンテンツ」と「MICE」を融合し、都市ブランドを世界へ発信

ソウル市は、MICEを単なる展示会・国際会議の誘致施策ではなく、都市ブランドを世界へ発信する戦略として位置付けています。その代表例が、蚕室(チャムシル)MICE複合開発プロジェクトです。

このプロジェクトでは、

  • 国際コンベンションセンター
  • 展示施設
  • ホテル
  • スポーツ施設
  • 商業施設

を一体的に整備し、2036年夏季オリンピック構想でも活用が検討されるなど、都市の国際競争力向上を見据えた大型開発として進められています。

また、ソウルでは展示会にK-POP公演やカルチャープログラムを組み合わせるなど、「ビジネス+エンターテインメント」の体験価値を高める取り組みも特徴です。

注目施設:COEX Convention & Exhibition Center

ソウル・江南地区に位置するCOEXは、韓国最大級のコンベンション&展示施設です。

年間を通じて、

  • IT
  • 半導体
  • バイオ
  • 医療
  • スタートアップ
  • コンテンツ産業

など、多彩な展示会・国際会議が開催されています。隣接するホテル、ショッピングモール、水族館などと一体化しており、「滞在型MICE」のモデルケースとしても知られています。

成功要因:ソウルがアジア有数のMICE都市となった5つの理由

① K-コンテンツという世界的ブランド

展示会や国際会議に、K-POPや韓国文化を組み合わせることで、ソウルならではの体験価値を創出しています。

② 官民連携による都市開発

コンベンション施設だけでなく、ホテル・商業施設・スポーツ施設を含めた複合開発を推進しています。

③ 優れた交通アクセス

仁川国際空港と市内交通網により、海外からのアクセスが良好です。

④ 産業クラスターとの連携

IT、半導体、ゲーム、バイオなど、韓国の成長産業とMICEを結び付けています。

⑤ 官民一体の誘致活動

都市全体で国際イベントを支える体制を整え、継続的な誘致活動を展開しています。

BizMICE Insight

ソウルの強みは、「展示会場が大きいこと」ではありません。その都市でしか体験できない価値をMICEに組み込んでいることです。K-コンテンツという世界的なブランドを活用し、ビジネスイベントに文化・エンターテインメント・観光を融合させることで、参加者の満足度を高めています。

日本でも、

  • アニメ・ゲーム
  • 食文化
  • ものづくり
  • 伝統文化
  • 最先端技術

など、地域や産業の強みをMICEと組み合わせることで、「日本だから参加したい」と思われるイベントづくりが可能になるでしょう。

Destination Watch Score

評価項目評価
国際競争力★★★★★
展示会誘致力★★★★★
国際会議★★★★☆
インセンティブ旅行★★★★☆
都市ブランド★★★★★
日本が学べる度★★★★★

日本との比較

項目ソウル日本
都市ブランドK-コンテンツを活用地域ごとの強みが豊富
MICE戦略都市開発と一体化都市ごとの差が大きい
強みエンターテインメントとの融合技術力・安全性・ホスピタリティ
今後の課題国際競争の激化地域ブランドの発信強化