こんにちは。イベント会場の検索サイト「MICE会場マッチ」運営のライターチームです。
節目となるタイミングで開催される企業イベントや総会、セミナーなど、現地参加とオンライン参加を組み合わせた「ハイブリッドイベント」を実施する機会が増えています。
しかし、ハイブリッドイベントを成功させるには、適切な配信方法や機材の選定が重要です。
本記事では、ハイブリッドイベントの配信方法や必要な機材、事前準備から当日の運営まで、成功に導くためのポイントを詳しく解説します。

ハイブリッドイベント配信とは
ハイブリッド配信とは、リアル会場に集まった参加者と、オンラインで参加する視聴者の両方に向けて、同時にイベントを届ける方法です。従来のオフライン開催やオンラインのみの開催とは異なり、それぞれのメリットを生かした配信形態となります。
ハイブリッド配信のメリット
ハイブリッド配信には、次のようなメリットがあります。
- 地理的制約を受けず、より多くの参加者を集められる
- 会場の収容人数を超えた規模でのイベント開催が可能
- 移動時間や交通費の削減につながる
- 海外や遠方からの参加者も取り込める
- 録画配信により、後日視聴も可能
オフライン・オンライン・ハイブリッドの違い
イベント配信方式は大きく3つに分けられます。
オフライン方式
従来型の会場に参加者が集まるイベント形式です。直接的なコミュニケーションが取れる反面、参加者は物理的に会場に足を運ぶ必要があります。
オンライン方式
Zoom、Teams、YouTubeなどの配信プラットフォームを使用し、全ての参加者がリモートで参加する形式です。移動の必要がなく、世界中から参加できる利点がありますが、対面のような臨場感は得られにくいです。
ハイブリット方式
上記2つを組み合わせた方式で、会場参加者とオンライン参加者の双方に向けて配信します。それぞれのメリットを活かせる一方、両方の参加者に配慮した運営が必要となります。
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ハイブリッドイベント配信に必要な機材
ハイブリッドイベントを成功させるためには、適切な機材の準備が欠かせません。以下に、基本的に必要となる機材をカテゴリ別に紹介します。
映像関連機材
カメラ:ハイブリッド配信の要となる機材です。予算や会場の規模に応じて、以下から選択しましょう。
- ウェブカメラ(小規模な配信向け)
- ビデオカメラ(中規模配信向け)
- 業務用カメラ(大規模・高品質配信向け)
- PTZカメラ(遠隔操作可能なカメラ)
複数のカメラを使用することで、会場の様子や登壇者、スライドなど様々な角度から撮影できますが、その分、スイッチャーなどの追加機材も必要になります。
映像スイッチャー:複数のカメラを切り替えるための機器です。ローランド、ブラックマジックデザインなどのメーカーから様々な機種が販売されています。
キャプチャーカード:カメラの映像をPC取り込むための機器です。HDMI出力のカメラを使用する場合は必須となります。
ビデオミキサー:映像と音声を同時に処理できる統合機器です。小〜中規模のイベントでコスト効率を求める場合に適しています。
音声関連機材
マイク:クリアな音声を拾うために重要な機材です。用途に応じて以下から選択します。
- ハンドマイク(司会者・パネリスト用)
- ピンマイク/ラベリアマイク(登壇者の動きが多い場合)
- 指向性マイク(会場の質問を拾う場合)
- 境界マイク(テーブル上の会話を拾う場合)
音声ミキサー:複数のマイクを接続し、音量調整やエフェクト処理を行う機器です。
スピーカー:会場での音声出力用です。オンライン参加者の声を会場に伝えるためにも必要です。
配信関連機材
配信用PC:映像・音声処理と配信を安定して行うためのパソコンです。推奨スペックは以下の通りです。
- CPU:Core i7以上またはAMD Ryzen 7以上
- メモリ:16GB以上
- グラフィックボード:GeForce GTX 1660以上
- ストレージ:SSD 500GB以上
配信ソフトウェア:OBS Studio、Wirecast、vMix などの配信ソフトを使用します。各ソフトには特徴があるため、イベント規模や目的に合わせて選択しましょう。
インターネット回線:安定した配信のために重要です。有線LANの使用を推奨し、バックアップとしてポケットWiFiなどの準備も検討しましょう。最低でも上り10Mbps以上の回線を確保することをおすすめします。
その他の機材
照明機器:カメラ映りを良くするための照明です。特に登壇者の顔がはっきり映るよう、前方からの照明を工夫しましょう。
バックスクリーン・プロジェクター:プレゼン資料の表示や、ブランディングのための背景設置に使用します。
三脚・各種スタンド:カメラやマイクを固定するために必要です。
ケーブル類:HDMI、XLR、電源ケーブルなど、各機器を接続するためのケーブル類を十分に用意しましょう。
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ハイブリッドイベント配信の方法
ハイブリッドイベントの配信方法は、主に以下の3つがあります。イベントの規模や予算、目的に応じて最適な方法を選びましょう。
1. 配信プラットフォームを使用した基本的な配信
Zoom、Teams、Google MeetなどのWeb会議ツールを使った配信が最もシンプルです。会場にノートPCと外付けカメラ、マイクを設置するだけで実施できます。
【メリット】
- 導入コストが低い
- 操作が比較的簡単
- 双方向のコミュニケーションが取りやすい
【デメリット】
- 映像のクオリティに限界がある
- 参加者数に制限がある場合がある
- 演出の幅が狭い
この方法は、30〜50人程度の小規模なイベントや社内向けのハイブリッド会議に適しています。
2. 配信ソフトウェアを活用した中規模配信
OBS StudioやWirecastなどの配信ソフトウェアを使用し、YouTube LiveやVimeoなどのプラットフォームへ配信する方法です。
【メリット】
- 複数カメラの切り替えや画面合成が可能
- テロップや効果の追加など、演出の幅が広がる
- 高画質な配信が可能
【デメリット】
- 機材や設定の知識が必要
- スタッフの増員が必要になる
- 双方向コミュニケーションには別のツールとの併用が必要
中規模(50〜200人程度)のセミナーやイベントに適しています。
3. 専門業者に依頼する本格的な配信
配信専門業者に依頼し、放送レベルの機材や技術を活用した高品質な配信です。
【メリット】
- プロの技術による高品質な映像・音声
- トラブル発生時の対応力
- より複雑な演出が可能
【デメリット】
- コストが高い
- 打ち合わせや準備に時間がかかる
大規模(200人以上)や重要度の高いイベント、広報目的の対外発信などに適しています。
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ハイブリッドイベントを成功させるためのポイント
ハイブリッドイベントを成功させるためには、事前準備から当日の運営まで、様々なポイントに注意する必要があります。
事前準備のポイント
1. 明確な配信目的の設定
イベントの目的は何か、オンライン視聴者にどのような体験を提供したいかを明確にしましょう。目的に合わせて、必要な機材や配信方法を決定します。
2. 入念なリハーサル
本番前に必ず全ての機材とスタッフでリハーサルを行いましょう。特に以下の点を確認してください。
- 映像・音声の品質
- 配信の安定性
- カメラ切り替えのタイミング
- オンライン参加者とのコミュニケーション方法
3. バックアップの準備
機材トラブルや回線切断に備え、以下のバックアップを用意しておきましょう。
- 予備のマイク、カメラ
- 代替インターネット回線(モバイルWiFiなど)
- 予備の配信用PC
当日の運営ポイント
1. オンライン・オフライン双方への配慮
- 会場参加者とオンライン参加者の両方に目を配る司会進行
- オンライン参加者の質問やコメントも積極的に拾う
- オンライン参加者向けに説明を補足する
2. スタッフ配置と役割分担
ハイブリッドイベントでは、以下の役割分担が理想的です。
- 司会者(全体進行)
- 技術スタッフ(映像・音声・配信管理)
- オンラインモデレーター(チャット対応・質問管理)
- 会場スタッフ(現地参加者のサポート)
3. インタラクティブ要素の取り入れ
オンライン参加者も積極的に参加できるように工夫しましょう。
- リアルタイムのアンケートやクイズ(Mentimeterなど)
- チャット機能を活用した質疑応答
- ブレイクアウトセッションの活用
まとめ
ハイブリッドイベント配信は、現地とオンラインの両方のメリットを活かした効果的な開催方式です。適切な機材選定と配信方法の検討、そして入念な事前準備により、双方の参加者に価値ある体験を提供することができます。
イベントの規模や目的に応じて配信方法を選び、オンライン・オフライン両方の参加者に配慮した運営を心がけましょう。特に初めてハイブリッド配信に取り組む場合は、小規模から始めて経験を積むことをおすすめします。
ハイブリッドイベントを計画中の方は、本記事を参考に、適切な機材を揃え、事前準備を入念に行うことで、成功に近づけることができるでしょう。また、イベント会場選びにお悩みの方は、「MICE会場マッチ」のようなサービスを活用し、ハイブリッド配信に適した設備のある会場を選ぶことも検討してみてください。
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